2008年10月12日日曜日

NAUCICA IN THE VILLAGE OF WIND


よくある質問。


「宮崎駿の映画でどれが好き?」



自分は迷わず、


「風の谷のナウシカ」


と答えるだろうな。





もちろん、「ラピュタ」も「もののけ」も、「紅の豚」も好きです。
というかジブリ系は全て好き。


だけど、ナウシカという物語の「リアルな」メッセージ性や、
ナウシカという女性の「やさしさ」「強さ」というものにとても惹かれるのです。



で、こないだずっと前から欲しかった、ナウシカの単行本をビレバンで購入しました。
これ、全部で7巻。

知っている人も多いと思いますが、実はナウシカの映画は、この単行本のたったの2巻までしか映像化されていないのです。


ナウシカの物語には続きがあるのです。


とういうか、やはり2巻分である程度物語を完結させないといけないので、映画では内容も多少変えてしまっています。


映画ではクシャナ(トルメキアの姫)を独裁者のように(言い過ぎ?)描画してるけど、
実際にはクシャナは勇敢で戦術に長け、全ての兵士に対して絶大なカリスマ性をもったリーダーなのです。
むしろ、立場は違えどナウシカと通じるものを持っている。

そして、極めつけは、映画で最後にちょろっと口からビーム吐いて腐って溶けて死んだ巨神兵。
あれも実際の物語では最後に重要な役回りで登場し、むしろ神の使い的な存在なのです。


それにしても、ナウシカの物語は、私たち人間に対してなんとも心に刺さるメッセージを突きつけるものですね。

オウム、蟲、そして腐海。


腐海の存在の意義、それは人間が汚くしてしまった自然を、長い年月をかけ浄化していくもの。

だから腐海の底にはキレイな世界が広がっている。


しかし、映画にはなかったが、単行本にあった心に残る台詞が、


「腐海の底のさらに一番奥には、汚れの全くない、完璧にキレイな世界がある。
しかし、今の人間は汚い世界に順応してしまっているので、どうせその世界では生きられない。」



なるほど。
仰る通りな気がする。


私たちは汚い空気を吸い続ける事に慣れ過ぎているのかもしれませんね。





色々な側面で人生を考えさせられるこの素晴らしい物語、7巻セットでたったの2,700円。

飲み会一回断って是非その足でビレバンに駆け込んで下さい。